西大寺観音院は岡山県岡山市東区に位置する歴史あるお寺です。美しい庭園や国・県の指定の重要文化財、指定文化財も数多くあり、訪れる人々に静かな佇まいと心の癒しを与え、四季折々の自然とともに、歴史と文化を感じることができる場所です。

西大寺観音院

日本の三大奇祭って知ってる?

変わったお祭りのことだよね!雄鹿のナマハゲとか有名だね

そう!奇祭に数えられるお祭りはいくつかあるんだけど、今回は裸祭りで有名な西大寺観音院を紹介するよ!

なんだか強そうなお祭り・・僕も出られるかな?

日本三大奇祭の西大寺観音院と五福を授かるレトロな町並みの画像

西大寺観音院の正式名称は「金陵山西大寺」といい、高野山真言宗別格本山で、本尊として千手観音が安置されています。
始まりは今から約1200年ほど昔、天平勝宝年(751年)と言われており、境内には『寺伝によれば「777(宝亀8年)、安隆上人が寺を立てようと瀬戸内海を進んだ時、海中から龍神が現れ、上人に犀の角を授けた。上人はそれを埋め、その上に寺を建て「犀載寺(さいだいじ)」となをつけた。」とあり、これが「西大寺」の名の由来と言われています。』と記されています。

訪れる人を魅了する数々の文化財

西大寺観音院には、国登録有形文化財に指定されている仁王門、石門をはじめ多くの歴史的・文化的価値を持つ建物や仏像があり、これらの重要文化財を通じて、日本の歴史と文化を後世に伝える役割を果たしています。

日本三大奇祭の西大寺観音院と五福を授かるレトロな町並みの画像

また、石門横にある三重塔には塔を三周すると願いが叶うという言い伝えがあり、多くの参拝者に親しまれています。訪れる際には、これらの文化財の背景にある歴史や芸術的価値を感じながら、ゆっくりと鑑賞してみてください。

日本三大奇祭の西大寺観音院と五福を授かるレトロな町並みの画像

裸と裸がぶつかり合う天下の奇祭

国指定重要無形民俗文化財にも指定されている西大寺会陽(裸祭り)は古くから続く伝統行事で、例年2月の第3土曜日に行われ多くの参拝者が裸になり、院主により投下される宝木(しんぎ)を奪い合います。会陽の行事は3週間前の事始め式に始まり、様々な儀式を経て当日を迎えます。石門の奥にある垢離取場では2週間前からお祭り当日まで、水の中に入り心身を清める垢離取り修行を行います。

日本三大奇祭の西大寺観音院と五福を授かるレトロな町並みの画像

夜がふけ、宝木投下の時間が近づくと裸のワッショワッショの掛け声が聞こえだし、合図の太鼓と共にその数を増し本堂に溢れていく様子は他にはない迫力で正に「奇祭」と言えます。時が来て投下された宝木は争奪戦が展開され、境内を西に東に裸の渦となってもみ合う様は勇壮無比で、会陽を鑑賞することは西大寺観音院を訪れる最大の理由の一つかも知れません。

夜空を彩る花火に願いを込める花火玉絵馬

西大寺観音院では年間を通して様々な行事が開催されていて、古くからの伝統を受け継ぎながら、現代に息づく地域の文化や信仰を伝えています。これらの行事は、地元の人々にとっては祖先からの大切な遺産であり、観光客にとっては日本の歴史と文化を体験する貴重な機会となっています。毎年7月に開催される夜待ち祭りでは夏の風物詩の花火が上がり、本堂越しに見える花火はとても幻想的です。本堂にはこの花火に願いを込める花火玉絵馬が用意されているので、ぜひめずらしい絵馬に願い事を込めてみてはいかがでしょうか。

日本三大奇祭の西大寺観音院と五福を授かるレトロな町並みの画像

西大寺観音院のご利益

安産 子授け 子育て祈願

西大寺会陽で使用したまわしを妊婦の腹帯として使うと安産になるという事から、ご本尊のご利益にあやかって、「子授け・安産祈願」やお子様の健康成長のご利益があります。

厄除け 水難除け祈願

牛玉所殿には海神・水神として知られている金毘羅大権現(こんぴらだいごんげん)のご本体が祭られていて、明治の廃仏稀釈で焼き払われる寸前のところを有縁の人々によりこの地に移されたそうです。こうした災いをも打ち砕く事から“厄除けの神”として崇められ、「厄除け」のお寺としても知られています。

守護安全・受験合格祈願

牛玉所大権現は“会陽の守護神”とされ、身体・家庭・交通・仕事・安全などのご利益があります。また、白玉文殊菩薩は智恵の力を司ると言われ、智恵の宝石で造られた仏さまです。智恵発達や受験合格、痴呆除けなど、二重のお加護を受けられます。

疫病・傷病平癒祈願

牛玉所殿にはあらゆる鬼病・病魔を退散させる威力がある青面金剛(しょうめんこんごう)が祀られていて、当病平癒の祈願を求める参詣者が訪れています。青面金剛は秘仏の為、毎年1月1日~14日の正月特別無料拝観期間中のみ参拝ができます。

境内でパワースポット巡り

境内にはいくつかのパワースポットがあり、心身の浄化や願い事の成就を求める場として親しまれています。
学業成就や試験合格を祈願する方が多くいる牛玉所殿には樹齢約150年とされるパワースポット和合の楠があり、二本の楠が寄り添うよう立つ姿から和合の象徴と云われています。指を交差(右指上)和合させるよう合掌し、子宝、家庭円満良縁成就を祈ることができます。

日本三大奇祭の西大寺観音院と五福を授かるレトロな町並みの画像

オリジナルのお守り・おみくじ

西大寺観音院では、さまざまな種類のお守りやおみくじがあり、健康や安全、商売繁盛などの願い事に応じて多くの人々に利用されています。西大寺会陽の宝木の原木を授かるために行脚した際に使用祈願した「わらじ」を玄関等に吊って歳神様をお迎えし、一年間の健脚を祈る健脚わらじなども用意されています。

日本三大奇祭の西大寺観音院と五福を授かるレトロな町並みの画像

「五福」を授かる五福通り」

観音院の入り口にある仁王門を出て少し北に歩くと、どこか懐かしい看板建築の建物が立ち並ぶレトロな町並みが始まります。ここは通称「五福通り」と呼ばれ「五福」とは人生の五種の幸福、寿(寿命の長いこと)、富(財力の豊かなこと)、康寧(無病なこと)、好徳(徳を好むこと)、終年(天命をもって終わること)で、西大寺会陽で投下される宝木(しんぎ)は、この五福を授ける意味で与えられたことから、この通りが五福通りと呼ばれるようになったといわれています。
そのレトロな町並みの雰囲気や立地から映画やドラマのロケ地にもなっているので、西大寺観音院を参拝した後に五福通りのカフェで一息ついて写真なんか撮りながら散策するのもいいですね。

日本三大奇祭の西大寺観音院と五福を授かるレトロな町並みの画像

アクセス方法

所在地 〒704-8116 岡山市東区西大寺中3-8-8
駐車場 あり
トイレ あり

電車でお越しの場合、赤穂線西大寺駅より南へ徒歩10分。
バスでお越しの場合、西大寺バスセンター行き乗車。西大寺バスセンターから東へ徒歩約30分。
岡山方面からお車でお越しの場合は、岡山県道28号岡山牛窓線もしくは国道2号線バイパスを西大寺方面へ向います。
備前方面からお越しの場合は国道2号線バイパスもしくはブルーラインを西大寺方面へ向かい、案内標識に従い、西大寺観音院を目指します。

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